アクとは何でしょう?灰汁と書きますが、灰とはなんでしょう?
普通は物が燃えると灰が残ります。灰とは?
大概の私達が見る燃えるものは、炭素、酸素、水素とその他のものでできている場合がほとんどです。燃えると炭素、酸素、水素は、水と二酸化炭素になって空気中に出ていってしまいます。灰は空気中に逃げないものが残ることになります。逃げないものはナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、アルミニウム、鉄の化合物、、等になります。ただし、ナトリウム、カリウムは水によく溶けるので濡れたりすると逃げます。残るのは、マグネシウム、カルシウム等が主になることが推測されます。
アクを取るというと泡を取ることを想像します。しかし、マグネシウム、カルシウムの化合物は泡を生成しません。では、何を取っているのでしょうか?
泡が出る正体は、アミノ酸系の化合物、つまり旨味の成分です。アミノ酸は疎水、親水基を両方持つので泡を形成しやすいです。では、アク取りは旨味を取っていることになる?
最初の泡には、白い塊のようなものがくっついています。あれがマグネシウム、カルシウムなどの化合物です。マグネシウム、カルシウム等のアルカリ希土類金属は水に溶けにくいのでいち早く分離され、泡にくっつきます。それを取るのがアク取りです。
しつこく泡を取る人がいますが、白いものがくっついてる最初の泡以外は、一生懸命、旨味成分を取っていることになります。
マグネシウム、カルシウムはミネラルで体に大事じゃないかという人がいるかもしれませんが、マグネシウム、カルシウムは、まずいのです。多量にあればエグミになります。なんでも程よく取るの理想ですよ。